映画:ダンケルク / ある友人へのメール

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映画といえば、日曜日にトーホーシネマズ府中で「ダンケルク」を見ました。第二次大戦ヨーロッパ戦線でフランス・ベルギーがドイツに敗れ、イギリス軍もダンケルク周辺の海岸に追い詰められ、「もう後はない、降伏せよ」のドイツのビラが空中を舞い降りてくるシーンから映画が始まります。映画はドーバー海峡を渡るイギリス軍の危険な撤退作戦の現実と成功をひたすら描きます。連合軍がD-Day作戦でドイツ軍を敗走(映画バルジ大作戦参照)に追い込むのは、これより後ですね。チャーチルの命じたこの撤退作戦は、民間のプレジャーボートまでも動員し33万人もの将兵の命を救った大勝利と捉えられています。母国に帰還した兵士達は、非難されるのではなく、よく頑張ったと国民に歓迎され喜んでいました。
今なぜこの映画かと考えてみると、私見ですが、現在のBREXITにおける英国の置かれた状況は、このダンケルクでイギリスが置かれた状況に通じるところがあると映画製作達は見たからではないかと思っています。イギリスから見ると、今は、ドイツがEUで主導権を握り、フランスもベルギーもEUの一員で、イギリスのEU脱退作戦に応対している状況だから、そういう感じを持つのはわかる気がします。小生はかつてイギリスもヨーロッパの一つと思い込んでいましたが、ドイツにいた約20年の間に、イギリス人は自分たちを決してヨーロッパの一員とは見ず、イギリスはヨーロッパではないという立場でいることを強く感じました。
先日、NHKが日本の「インパール作戦」の特番を放送しましたが、兵站が機能せず食料、武器弾薬の補給も前線に送れず、何百万の将兵を無駄死にさせた日本国の大本営の無責任さと現地指揮官の愚かさとは大違いです。
最近BSでイギリス「ヴィクトリア女王」のドラマを放送しています。ビクトリア女王時代といえば、庶民の生活は、ディッケンズが詳しく書いたような貧しさはあったけれど、産業革命を経てイギリスを世界に冠たる国に仕立てた女王と認識しています。画家ではConstable、Turnerなどの印象派、Boucheなどのロココ、Rossettiなどラファエル前派が思い出されます。この番組の音楽はハレルヤ、ハレルヤと歌う曲なのですが、ヘンデルのメサイアのものではありません。しかし、聞くといかにもヘンデルの王宮の音楽です。ヘンデルもドイツ人ですが音楽で英国に貢献し、ヴィクトリアの夫アルバートもドイツ人ですが産業革命を推進した人のようです。また、ロンドンにある文化と科学のための巨大なロイヤル・アルバート・ホールは、この人に捧げられたホールです。
先日メイ首相は、2020年には新造の最新鋭航空母艦をアジアに派遣することや、首相に立候補すると日本政府に話したそうです。アメリカが、世界を知らぬトランプ大統領により国としての誇りや権威を落したので、これからはイギリスの出番になるのかもしれません。